西双版納・景洪(Xishuangbanna/Jinghong)2002.3/1996.4
 
景洪の中心部、孔雀湖公園。


景洪の郊外の風景。1996年には自転車で30分も走ればこういう風景に出会えたが、今では1時間走らないとだめ。


景洪郊外の農村の風景。1996年。


景洪から大モン龍に向かう途中で見つけた貯水湖。1996年。


春歓公園の仏塔。この仏塔に近づくには土産物屋のアーケードを通り抜けなければいけない。


ガンランバを流れるメコン川。


曼飛龍の丘で見かけた象の像。


モン混の市場にて


モン混の市場は朝日と共に始まる。町はずれには仏塔もある。

■西双版納について■
灼熱の太陽が仏塔を照らし、きらびやかな衣装に身を包んだおねえさんたちが「いらっしゃい」と笑顔で迎えてくれる中国の中のタイ---として一時は中国人のあこがれのパラダイスとなっていた版納ですが、皮肉にも観光地としての開発が進めは進むほど見所が減って行くという悲しい宿命を背負った場所です。

西双版納というのは州の名前で、中心に当たるのは景洪という町です。そしてそこからバスで数時間行った所に少数民族の住む村が沢山散らばっています。景洪市内には面白いものはないので、景洪を拠点に回りの村々を回ることになります。

ここでの見所は人々の生活とのどかな田園風景、そしていくつかの仏塔や公園です。しかし、仏塔などは文化大革命の時に破壊された物が多く、中国人の観光客が団体で押し寄せてきても見るべき観光名所はあまりありません。そこで観光客をがっかりさせないため、いろいろな公園が作られました。公園の中では年中水掛祭りが開催され、タイ族の家や仏塔のレプリカや鎖で繋がれたゾウさんが観光客の記念写真の対象になっています。普通の田園風景や人々の暮らしを見るにはこれらの観光客に踏み固められた道ではなく、別の道を捜すことになります。

西双版納では毎年4月に水かけ祭りが開催されます。だれかれかまわず水を掛け合うという無邪気な祭りです。可愛い女の子ほど沢山水を掛けられると聞きます。中国語では溌水節といいます。昔、周恩来総理が景洪に来てお祭りに参加しました。いやな顔一つせず、水をかけられたそうです。その時の事が「難忘的溌水節」という文章になって小学校の教科書にも載っているほど(今はどうか知らないけど)中国人には有名なエピソードです。この祭りの時期は大変な混雑が予想されます。宿や交通手段の確保をしてから訪れた方がいいと思います。

■景洪の見所■
ラオスやミャンマーそしてタイとの貿易基地として景洪はすごい勢いで発展しています。ラオスからやってくるとその都会ぶりに仰天させられます。街の中は椰子の並木が美しく、車もさほど多くないので悪い感じじゃありません。しかし、これと言った見所はありません。景洪以外の見所についてはこちらに書いてあります。

春歓公園(曼聴公園):街の南の外れにある公園です。ここには仏塔のレプリカや新しく作られたお寺、周恩来総理を記念した銅像があります。一日に何回か水かけ祭りが催されます。入園料15元。ここでの見所はレンタル民族衣装に身を包んで恥ずかしいポーズで記念写真を撮る観光客くらいです。
公園は曼聴という村にあり、村の中には高床式のタイ族の民家が何軒かあります。また曼聴仏寺という古い小さい寺もあります(入場料1元)。

民族風情園:入場料が35元もしました。入っていません。少数民族のテーマパークみたいな所だと思います。踊りのパフォーマンスなどがあるようで、時間表が切符売り場に書いてあるので興味があればどうぞ。

1996年に訪れた時は版納賓館で自転車を借りて郊外を走り回りました。少し田舎に行くと小さい村が沢山あり、子供達がハローと声をかけてくれて楽しい時間が過ごせました。ところが今回、レンタル自転車が見つかりませんでした。なくなっちゃったのかな。


■交通■
昆明や麗江、大理、そして中国各地から飛行機があります。以前は飛行機のチケットが全く取れなかったのですが今では問題ないでしょう。
昆明へのバスは色々な種類から選べます。豪華空調寝台バス(169.5元、人気があるようなのでお早めに)、豪華空調座席バス(156.5元)、普通の寝台バス(145.5元)があります。豪華バスだと16時間で到着です。トイレ付き(大便厳禁)、夕食付きでした。普通のだと20時間くらいかかるそうです。大理(下関)行きの寝台バスもありますが、乗った人は口をそろえて「ひどい道だった」と言ってます。30時間かかるらしいので、お金があれば昆明経由の方が早くて快適です。
バスターミナルは景洪市内に二つあります。昆明等の長距離は景洪汽車客運站(街のやや北側)がメインです。版納の州内へは版納客運站(街のほぼ中心)の方が便利です。二つのターミナル間は歩いて10分かからない距離です。
なお筆者が行った時、バスの運行は近距離・遠距離共にかなり厳密に行われていました。切符は切符売り場で買わされ、直接運転手との交渉は出来ません。そのかわり時間通りに発車するので待たされません。
バスで昆明に向かうと途中には検問があり、中国人は荷物をチェックされます。外人はチェックされません。この時、他の乗客から物を預からない様に気をつけましょう。麻薬をチェックしています。また外国人は「打洛に行ったか?ミャンマーに行っていないか?」と聞かれますが、行っていないといえばOK。


■宿■
最近西双版納は人気が落ち目なんでしょうか。ホテルは大バーゲン状態でした。かっては景洪有数の高級ホテルだった版納大厦のツインが80元。版納客運站の向いの書苑酒楼はワンベッド25元。バスターミナル周辺にはツイン60元程度の部屋が沢山あります。ただし、これは3月の料金なのでハイシーズンにはだいぶ高くなると思います。
昔からバックパッカーのたまり場だった版納賓館はドミが30元、ツイン(風呂付き)80元ですが、こちらはオフシーズンでも割引ナシ。部屋がボロイのでかなり割高に感じられます。