開封(Kaifeng)2002.8
 
鉄塔は開封のシンボルなのだが、なんの変哲もないただの塔にしか見えない。



龍亭公園。広くて気持ちの良い公園なんだけど、この建物以外に見所はない。


宋代の町を模して造られた町並みはもちろん鉄筋造り。このオッサンの方が昔っぽく見える。


鼓楼近くの書店街。なぜか本屋ばかり集まった一角だが、古い建物が建ち並んでいる。この辺りの旧市街が開封最大の見所。
■開封について■
北宋時代の都があった所です。宋の時代というのは中国歴代の王朝の中でも芸術が花開いた時代です。博物館に並ぶ各時代の展示物の中でも宋代の作品には上品な繊細さがあって個人的には好みです。
北宋は水滸伝の舞台になった時代でもあります。北宋最後の皇帝・徽宗は文化的な生活を送り、政治には全く関心がなかったため民衆の生活は困窮していったようで、そうした事実が水滸伝の歴史的背景になっています。
ちなみに北宋はその後、金に攻め込まれ、杭州に都を移して南宋と名を変えます。杭州は僕が大好きな町の一つです。
宋時代の文化的な香りが嗅げたらなあと思って開封に行ってきました。そこにはかっての都の名残はありませんでしたが、文化の香りは何となく感じ取れました。

■見所■
相国寺は開封で最も有名な観光地ですが、普通の寺だろうと思ったので入りませんでした。町の中心にあります。
鉄塔は町の北にある塔。回りは公園になっていてくつろげます。公園の外には町を囲む城壁が見れます。解放路から3路のバスで終点下車、入場料20元。
龍亭公園には清代に作られた建物があります。ここらへんが宋代の町の中心だったそうです。池があってくつろげますが、入場料25元は高いです。客運西站発鉄塔行きの1路のバスが通ります。
開封は今は普通の地方都市ですが、昔は都だったというプライドがあります。そこで、観光産業を盛り上げようとがんばって色々なアトラクションを造りました。龍亭公園の南には宋代の町並みを模した商店街があって、完成当時はきらびやかだったんだろうけど、今はちょっと寂れています。龍亭公園の西には天波楊府や清明上河園という広大な公園があって、宮殿風の建物が建っていますが、何の由来があるのかわかりません。
すっかり観光開発が進んでしまったように見える開封ですが、町の中心の鼓楼の回りには古い町並みが残っています。また夏場は夜になるとここに盛大に屋台が出ます。ヨダレが止まらなくなりそうなくらい大規模な屋台街です。
水滸伝の舞台である梁山泊も開封から遠からぬ所にあります。しかし直通のバスは出ていません。行きたい方は鄭州か済南から行って下さい。直通バスが出ています。

■交通■
鄭州の駅前のバスターミナルから開封行きバスが出ています。開封の客運西站に着きます。所用2時間。開封の鉄道駅にある汽車中心站からも鄭州や洛陽、北京行きのバスはあります。洛陽までは3時間。ただしバスはなかなか出発しません。河南省のバスの運行管理はイイカゲンです。
開封には鉄道も通っています。しかし寝台の切符を入手するのは困難です。
■宿■
宿はいっぱいありますが私が止まったのは鼓楼街にある大金台賓館。風呂着きツインが160元(130元にディスカウント可能)、風呂ナシだと1ベッド40元。鼓楼や屋台街 に近いので便利。駅から3路のバスで鼓楼街下車徒歩3分。